アパートの虫トラブル、責任の所在は誰にある?対処法や予防策をご紹介!

根本的な解決が難しい「害虫」問題は、多くのアパートの大家さんが悩まされるトラブルです。
害虫は人に不快感を与え、健康に悪影響を与えてしまうこともあることから、クレームの原因になることもあります。
その場合、責任の所在は誰にあるのでしょうか。
対処法や予防策と併せて解説します。

□害虫の種類と駆除方法

まずは害虫の種類に応じた駆除方法をご紹介します。
スズメバチのような攻撃性の高い害虫でなければ、大家さんでも市販の駆除剤を活用して駆除できるので、事前に頭に入れておきましょう。

ゴキブリやアリなどは、一匹見かけたらアパートのどこかに巣を作っている可能性が高い害虫です。
そのため、駆除する際は侵入経路を確認して、巣ごと駆除する必要があります。
ホームセンターなどで売っている置き型の毒餌などには、巣ごと駆除できるものも売っていますから、そちらを活用してみるのがお勧めです。
ただ、一刻も早く駆除したい場合には専門の業者に頼んだ方が良いでしょう。

ゴキブリやアリは、生ごみの処理やゴミの保管方法などに問題があると発生する害虫ですので、再発させないためにも、入居者にゴミの処理や保管方法に対して注意喚起しておくと今後のためになるかもしれません。

シロアリを発見した際は、アパートの土台や柱などを侵食してしまっている可能性があります。
そのため、蜂と同様、危険度の高い害虫だと認識しておいてください。
そのまま放置すると、アパートの耐震性を著しく低下させてしまうほど危険です。
駆除には専門的な技術や知識が必要になりますから、ご自分で対処しようとせず、速やかに専門の業者に連絡しましょう。

□アパートの虫トラブル、責任の所在は誰にある?

それでは、アパートで虫に関するトラブルが発生した場合、責任の所在は誰にあるのでしょうか。

入居者の部屋で害虫が発生した場合、ほとんどは入居者自身で業者に連絡したり、駆除したりすることとなります。
入居者の生活の仕方が原因で害虫が発生したのであれば、入居者の善管注意義務ということで、ほとんどの場合は入居者に責任が問われることになるでしょう。

ただし、以下の場合は大家さんが費用を負担する必要があります。
・アパートの老朽化が原因
・配管設備の故障が原因
・前の入居者が原因
・入居者に原因がない場合
それぞれ詳しく見てみましょう。

まずは、アパートの老朽化が原因の場合です。
アパートの老朽化が原因で、アパート全体に被害が確認できる場合には、責任は大家さんに問われる可能性があります。
「入居前から網戸が破れていた」等の主張が認められる場合にも、大家さんの過失になってしまいます。

次に、配管設備の故障が原因の場合です。
配管の整備は、基本的に大家さんが行うものです。
そのため、配管の故障がトラブルの原因であれば、駆除費用は大家さん負担となります。

前の入居者の使い方が原因の場合は、退去時の整備が不十分であったということで、大家さんの過失となります。
ただ、害虫の発生には様々な背景が考えられるので、前の入居者が原因であるとはっきり特定できることはほとんどありません。

基本的に、入居者に落ち度がない場合には大家さんが責任を負う必要があると考えておきましょう。

□トラブルにならないために!事前にしっかり予防しておこう!

トラブルを未然に防ぐために、大家さんはできる限り害虫の侵入を防ぐなどの予防策を講じておかなければなりません。

まずは、侵入経路を防ぎます。
害虫の侵入経路と考えられる隙間を埋めたり、防虫網を取り付けたりして、害虫が入ってこないようにしましょう。
侵入経路としては、例えば排水管のパイプや、水回りの排水口、換気扇、玄関、窓などが当てはまります。

入居者が退去したタイミングで、念入りにクリーニングを行いましょう。
隠れている部分の洗浄や、シーリングの補塡などの害虫対策を兼ねておくと効果が高まります。
給水管や排水管、換気口などは一度外してチェックすることを肝に銘じておきましょう。

そして、害虫駆除の業者に依頼しましょう。
害虫トラブルを根本的に解決するためには、殺虫剤をまいたり、燻煙剤を焚いたりする必要があります。
空室状態の方が圧倒的に作業がしやすいので、退去のタイミングで害虫駆除の業者に依頼しましょう。

最後に、害虫の駆除に直接的な効果があるものではありませんが、大切なことがあります。
それは契約書内に特約を設けておくことです。
害虫が発生する度に大家さんの責任だとクレームがきてしまわないようにするには、契約書で責任負担を明確にしておくのがおすすめです。
大家さんの免責に該当する条件や、入居者の善管注意義務について明文化しておきましょう。
害虫のトラブルは、大家さんと入居者が共に協力することでスムーズに解決できるはずです。

□まとめ

今回は、アパートでの虫トラブルについて解説しました。
害虫の発生は自然現象ではありますが、入居者に明らかな原因がある時以外は大家さんの責任となってしまいます。
大家さんはできる限り発生しないような環境を整えておくことが大切です。

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※こちらは2022年7月3日時点での情報です。内容が変更になる可能性がございますのでご了承ください。

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