雨漏りのクレームが来た際の対処方法とは?賃貸オーナーの方必見です!

「入居者から雨漏りのクレームが来た」
こうした場合に、雨漏りの責任の所在やクレームへの対処法を分かっていないと焦ってしまいますよね。
今回は、突然の雨漏りにも冷静に対処できるよう、責任関係やクレームへの対処法について解説します。

□賃貸物件で雨漏りが発生した場合の責任は?

賃貸物件で雨漏りが発生した場合に、誰がその責任を負うのかは気になるところですよね。
責任の所在によって大家がとるべき対応も変わってきます。
不動産オーナーの方は、しっかりと把握しておきましょう。

まず、賃貸物件において雨漏りが発生した場合は、基本的に大家が責任を負うことになっています。
入居者は、大家に対して毎月決められた額の家賃をしっかりと納めています。
それなのに、大家が部屋の欠陥や不具合を直さないとあっては不公平ですよね。

つまり、借主が家賃の支払いなどの義務を果たしている場合、貸主も同様に借主に対して賃貸物が問題なく使用・収益できる状態を保つという義務を果たす必要があるのです。
このことは実際に法律でも定められていることであり、単なる道理の問題ではありません。

賃貸物が十分に使用・収益できない状態にある場合、賃貸人はそれを修繕することが決められているのです。

入居者の部屋や共用部分で雨漏りが発生している場合は、雨漏り部分が使えなくなるなど、建物を十分に使用・収益できなくなってしまいますよね。
そのため、雨漏りに対しては大家が修繕する義務を負うのです。

ただし、全てのケースで大家が責任を負うわけではありません。
中には借主の負担になる場合もあります。

賃貸借契約書に修理費は借主の負担になるといった内容が記載されている場合や、借主の過失によって雨漏りが発生した場合は、修繕費が借主の負担になることがあります。

借主の過失の例としては、「壁や天井に穴をあけてしまった」「排水溝を詰まらせてしまった」「掃除を怠ったせいで水があふれて浸水してしまった」などといったことが挙げられます。
このように借主の過失によって雨漏りや浸水が引き起こされた場合は、基本的に貸主(大家)ではなく借主(入居者)が責任を負うことになります。

□建物に関するクレームの対処のコツとは?

賃貸物件で雨漏りが発生した場合は、入居者からクレームが寄せられることになるでしょう。
雨漏り以外にも、床の腐食や配管の詰まり、電気系統のトラブルや害虫・害獣関係など、さまざまなクレームの原因が考えられます。

そうしたクレームの原因については、ジャンルごとにその道のプロの業者に個別に修繕や対策を依頼した方が良いと思われるかもしれません。
しかし、賃貸物件においては、故障や不具合の対応にあたる業者は固定しておくことがおすすめです。

その理由としては、主に3つが挙げられます。

1つ目は、「想像していた原因と違った」といった場合でもスムーズに修繕を進められるためです。
「雨漏りが発生したため、A部分に原因があると考え、その部分を直すために天井を剥がしてみたら、実際はB部分に不具合があった」といったことがあるかもしれません。
このように想定していた原因とは違った場合でも、対応に当たる施工業者を1つに固定していれば、その業者で別の原因に対しても対処できるでしょう。

2つ目は、工事への責任の所在が曖昧にならないことです。
複数の業者に工事を依頼していた場合、工事への責任の所在が曖昧になったり、施工済みの箇所に再び工事をしてしまったりするケースが起こり得ます。

3つ目は、業者との信頼関係が築けることです。
いつも同じ業者に依頼をしていれば、業者の方との人間関係も築きやすく、お互いに信頼を抱きやすくなります。
信頼関係が構築できていれば、思ったことも口にしやすくなり、問題に対してより適切で効率的な対処がしやすくなります。

□雨漏りがあったら家賃を値下げするべき?

「雨漏りがあったから家賃を値下げしてほしい」
雨漏り発生後、このような要望が出ることがあるかもしれません。
この要望通りに、実際に家賃は下げるべきなのでしょうか。

結論から言うと、雨漏りにより7日を超えて部屋の一部が使えない場合は家賃の減額が必要になります。
減額割合としては、5パーセントから50パーセントで設定されます。
住居の一部が完全に使えなくなってしまったり、部屋で生活することが困難になってしまったりした場合は、損害賠償を求められることも考えられます。

一方、7日以内に修繕対応をきちんと行っていれば家賃を値下げする必要はありません。
雨漏りの報告を受けてから迅速に大家が修繕対応を行っていれば、大家はきちんと貸主としての義務を果たしていると言えます。

きちんと修繕対応を行えば問題ない上に、ほとんどの大家はすぐに修繕対応を行っています。
雨漏りが発生した場合は、迅速な対応が大切です。

□まとめ

今回は、賃貸物件において雨漏りが発生した際の責任や対処のポイント、家賃の値下げの必要性について解説しました。
責任関係は明確にした上で、迅速な対応を心がけましょう。

今回紹介した以外にも、金沢市内の物件を多く取り扱っております。
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※こちらは2021年8月29日時点での情報です。内容が変更になる可能性がございますのでご了承ください。

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