相続した土地はすぐに売却するべき?メリットやコツを紹介します!

「相続した土地は早めに売ってしまった方が良い」
相続した土地をどうするべきかについて調べていると、このような意見を目にすることがあるでしょう。
そこで今回は、そのような主張の根拠と、早く売るために重要なポイントについて解説します。

 

□相続した土地を早めに売却するべき理由とは?

 

「土地を相続したが、どうすれば良いか分からず放置している」
「親から受け継いだ土地を売るべきかどうか判断できず迷っている」
このように、土地を相続した方の中には、特に活用したり売却したりできないまま放置している方もいらっしゃるかと思います。

土地をどのように活用するか、あるいは売却するべきかについてじっくりと考えることは大切です。
しかし一方で、相続した土地は早めに売却するべきだと言えます。

その理由としてはまず第一に、固定資産税がかかってしまうことが挙げられます。
固定資産税とは、土地や家屋、償却資産などの固定資産に対してかかる税金です。
特に活用する手立てがない状態で土地を所有し続けていると、使っていない土地に固定資産税を払い続けることになってしまいます。

また、建物のない更地の場合は軽減措置の適用を受けられないため、より多くの固定資産税を払うことになります。
一方で、住宅の敷地となっている土地は固定資産税の算出にあたって、軽減措置の適用を受けられます。
そのため、更地に比べて住宅付きの土地は固定資産評価額が低くなるのです。

「建物は劣化するが、土地は劣化しないため、更地を放置していても問題ない」
このようにお考えの方は今一度、土地をどうするか考え直すべきでしょう。

固定資産の問題以外にも、相続した土地を早めに売却すべき理由がいくつかあります。
例えば、維持管理にお金や労力がかかることが挙げられます。
雑草の処理には多くの手間と時間がかかります。
また、がけ地がある場合には擁壁のメンテナンスを行う必要があるため、コストがかかります。

こうした理由からも、相続した土地は早めの売却がおすすめです。

 

□早めに売却すれば特例制度を利用できる?

 

土地を早めに売却すべき理由はまだあります。
それは、「早めに売却すれば特例制度を利用して節税できる」ということです。

土地を売却した際に利益が発生すると、その利益に対して所得税と住民税がかかります。
そこで、「相続財産譲渡の取得費の特例」を利用すれば、このときの税額を軽減できます。

所得税と住民税は課税譲渡所得金額に基づいて算出されます。
課税譲渡所得金額は、譲渡価額から取得費・譲渡費用・各種控除を差し引いて算出されます。
譲渡価額は、土地や建物の売却代金を指します。

特例の適用を受けた場合、支払った相続税の金額の一部を取得費に加算でき、結果として課税譲渡所得金額を小さくできるのです。
つまり、特例制度を利用すれば課税譲渡所得金額を小さくできるため、所得税と住民税を減らせるというわけですね。

ただし、先程述べた通り、特例制度の利用は「早めに売却すれば」の話です。
基本的に相続発生から3年10カ月以内が特例利用の期限となります。
土地を放置していてこの期限を過ぎてしまうと、特例制度を利用できなくなり、支払う税金が増えてしまうため、相続した土地は早めに売却しましょう。

 

□土地を早く売却するために大切なこととは?

 

土地を早く売却すべき理由を紹介しましたが、実際に土地を早く売るためには何をすれば良いのでしょうか。
いくつかポイントはありますが、ここでは、「相場に対して価格優位性を持つ」というポイントを紹介します。

相場に見合った価格を「適正価格」と言いますが、売りたい土地の価格設定を適正価格からかけ離れたものにしてしまうと土地が売れなくなってしまいます。
つまり、土地を早く売りたいのであれば、適正価格を知り、ベストな価格設定にすることが重要なのです。

土地の相場を把握する上では、国土交通省が発表している「国土交通省地価表示」が参考になります。
国土交通省地価表示には、知りたい土地の価格の推移やその要因となる背景、景気動向などが詳しく解説されています。
適正価格だけでなく、その土地の将来についても考察できるため、売却する際にはぜひ見ていただきたいところです。

他にも、国土交通省の「土地総合情報システム」も参考になります。
システム内で地域を検索すると、実際に取引された土地の価格情報を確認できます。
過去の実際の取引の価格が確認できれば、適正価格を考える上で非常に大きな参考資料になりますね。

上記の2つを組み合わせて使うことで、適正価格を把握できるのはもちろん、売却の戦略を練る材料にもできるでしょう。
土地を少しでも早く売りたいのであれば、こうした調査をしっかりと行い、ある程度の作戦を立てておくと良いでしょう。

 

□まとめ

 

今回は、相続した土地をすぐに売却した方が良い理由や、早く売却するためのコツについて解説しました。
土地を活かす手段がないのであれば、今回ご紹介した点を踏まえつつ、早めに売却してしまいましょう。

 

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※こちらは2021年8月29日時点での情報です。内容が変更になる可能性がございますのでご了承ください。

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